さて、私は
以前の記事 で、「Max Raabe(マックス・ラーベ)氏が『夜来香』を歌って下さったのがすごく嬉しい」ということを書きましたが、今回はその理由についてご説明したいと思います。
この『夜来香』という歌、李香蘭(山口淑子)さんが歌ったことで有名で、大きく分けると原文の中国語版と日本語版、二つの歌詞があります。
そして更に細かく分けると、日本語版には「あわれ春風に~」から始まる李香蘭版(訳詩:佐伯孝夫)と、「風はそよそよと~」から始まる渡辺はま子版(訳詩:藤浦洸)の二通りあるのですが、今回は一般によく知られている李香蘭版を紹介しておきます。
ラーベさんが歌われたのもこちらの歌詞ですね。
YouTube - 夜来香 〔Stereo〕 『日本語バージョン』~ 李香蘭 【山口淑子】
夜来香というと、ほとんどの日本人は、女性の歌声で歌われている歌を思い浮かべるのではないでしょうか。
実際、日本で歌われているのは、李香蘭さんはじめ、渡辺はま子さん、胡美芳さん、テレサ・テンさんなど、女性の歌い手さんばかりです。
ですが私は、長年なんとなく疑問に思っていました。
『夜来香』という名前の花・・・「夜に来る香り」・・・なんとなく妖艶な響きがします。
これはもしかして、男性が女性を夜来香の花に例えて歌っている歌なのではないかと。
調べてみましたら、原本の作詞作曲は黎錦光(レイ・キンコウ)氏という男性によるもので、原文もなんとなく男性が歌っていることを表しているような内容になっているようです。
黎錦光 夜来香 現代中華通俗詩 詩詞世界 碇豊長の詩詞:漢詩xiandaitongsushi
『夜来香』、原文と訳詩が載っているサイト
実際、YouTubeを見る限りでは、中国語文化圏においては男性歌手が歌うこともよくあるみたいですね。
なので、私はずっと、男性歌手による日本語版の夜来香も聞いてみたいな~と思っていたのですよ。
けれど、私の知る限りにおいては、男性歌手による日本語版夜来香は聞いたことがないのです。
(唯一、米良美一さんが歌われているのは聞いたことがあるのですが・・・この方は女性のような高い声で歌うカウンターテナーなので、「男性の声」とはちょっと違うかな?w)
なので、マックス・ラーベさんが夜来香を歌っていることを知ったときは、それはもう凄く嬉しかったものです・・・!ヽ(*゚∀゚)ノ
セブンアンドワイ - CD - ルンバ天国
全部は聞けませんが、せめて試聴できるところにリンクをば。下から二番目、Disc2の3です。
私のイメージしていた夜来香の歌そのものというかんじの、何とも理想的な甘い歌声です(*´Д`)
ところで、この夜来香という歌、私は自然にテレビなどで聞いて知っていたので、今の若い世代の人もよく知っている歌なのだと思っていたのですが、最近うちの母や周囲の友達のほとんどが知らなかったことが判明いたしました。
軽くショックだったよ・・・(´・ω・)
次回は、私の勝手な日本語版歌詞の解釈をお話します。
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